日付:2022年03月20日
■過去にしがみついても、よい未来にはつながらない
仕事柄、人事でショックや怒りを感じたといった相談を受けることがよくあります。
想定外の、しかも望んでいなかった辞令を受け入れるには、それなりの時間が必要ですよね。
「どうして自分が…」
と、パワハラを受けたような気持ちを抱く人も多いのではないでしょうか。
アンガーマネジメントでは、「なぜ?」という原因には目を向けません。
長期的に考えた際に、「今後どう行動するのが、自分にとって最良の判断なのか」に目を向けて思考し、行動するのがアンガーマネジメントの解決志向です。
「あんなに実績を上げてきたのに」
「以前の部署のほうがよかった」
と、過去にしがみついていると、未来の仕事に対しての集中力も、意欲もわかなくなってしまいます。それは、自分にとっても、チームにとっても、会社にとってもいい結果とは言えないでしょう。
ここでのポイントは、「『人事』というどうにもならないものに、いつまでも恨みがましい想いを抱えていても、建設的ではない」というところです。
人事だけでなく、自分の力では変えられないこと・あらがえないことに対してネガティブな感情を抱くのは、あまり意味のあることではありません。
異動の内示はショックではあると思いますが、気持ちを切り替え、新しい環境をどうプラスにできるかということに意識を向けて、新生活をはじめることをおすすめします。
■異動に対する、自分なりの意味を見出そう
ある企業研修で、
「本当に理不尽な人事だと思っていたけれど、取り組んでみたら10年後に新たなキャリアを身につけることができ、自分にとってよかったんだと思えました」
と話してくれた男性がいました。
このようなことは、意外と多いものです。
「異動を繰り返し、経験を積んでいったら、その一つひとつが自分の成長にもつながり、異動したことは最善だったと前向きになれました」
「いままで自分が育成してきた後輩たちに、ほかの部署での経験を伝えることで貢献できるかもしれない。そう思ってがんばります」
そう話す人もいました。
「自分なりに、異動した意味を見出そう」
と決め、異動によって、たとえば次のような得られたこと、よかったことがないかを振り返ってみるのは得策です。
・新たな経験ができる
・長期的に見たら、自分のキャリアにとって大きなプラスになる
・視点を変えるのに、いい機会だったのかもしれない
このように、5年後、10年後といった長期的な視野で、いまの環境をプラスにとらえてみませんか?
そうすれば、未来はきっと明るくなるはずです。
ぜひ、「新しい環境をプラスにする」ことに意識を向けていきましょう。