-COLUMN-

これだけで、聴き手に伝わる話し方になる!

日付:2021年05月20日

伝わりやすいスピードは1分間に300文字程度

 

あなたは自分自身の話し方をどのくらい意識していますか?

人前で話をする機会が多い方は、もちろん話し方を意識していると思いますが、普段の会話でも、意識次第で相手に伝わりやすく話すことはできるものです。

 

そこで、わたしが話をする際にいつも意識している話の鉄則を3つご紹介します。

・相手が理解できるスピード

・ひと言で言い切れるくらい短文

・誰でも耳にしただけで頭に入るくらい、言葉が短く簡潔

 

1分間で300文字程度というのは、相手に一番伝わりやすい理想の速度といわれています。これはわたしたちの脳が1回で理解しやすい文字数ともいわれ、NHKの夜のニュースのスピードが、ちょうどこれに該当します。

 

一文を短くすると、内容がわかりやすくなる

 

たとえば、次のような例文を読んだとき、あなたはどう感じますか?

 

「アンガーマネジメントとは、アメリカで開発された心理トレーニングで、怒ってはいけないということではなく怒る必要のあることには上手に怒り、怒らなくていいことには怒らなくてすむようになれる、怒りとうまく付き合えるようになる心理トレーニングです」

「、」でつながってばかりで、「。」が少ないため、頭に入りにくいと感じませんか?

 

では、次の文章はどうでしょうか。

「アンガーマネジメントとは、アメリカで開発された心理トレーニングです。怒らないことを目指すことではありません。怒る必要のあることには上手に怒り、怒らなくていいことには怒らなくてすむようになれることです。つまり、怒りとうまく付き合えるようになる心理トレーニングです」

 

同じ解説でも「。」が多く入ることで、ぐっとわかりやすくなったと思いませんか?

一文の文字数は、30文字前後、多くても45文字が理想です。

 

また、一文を話すごとに、相手がゆったりうなずけるくらいの間をとることも意識したいですね。なぜなら、人は聴いた内容を頭で理解するためには、1拍以上の間が必要だからです。

そのうえ、間をとる間に、聴き手に理解してもらうことができます。

 

聴き手を思いやった話し方を意識する

 

では、ここで特徴的な話し方の例をふたつ見てみましょう。

 

「アサーションとは、お互いの主張や立場を大切にした自己表現のことなんですけど、相手の話にも耳を傾けたり、お互いのコミュニケーションを大切にするものなので、解決を目指して話し合うことも重要と言えるし…」

 

このように、「…けど」「…ので」「…だし」が続く言い回しは、日常会話でもよく耳にしませんか?

でも、この場合、文章が次々に展開し、一文がどんどん長くなってしまうため、相手が理解しにくくなってしまいます。

 

もうひとつは、「で」という言葉を多用することです。

「お互いを大切にした自己表現で、相手の話に耳を傾けることも大事で、解決を目指して話し合うことも必要で、」

「で」を多用すると、一文がダラダラと長くなってしまいます。聴き手にとってわかりやすい話し方とは言えませんよね。

話の鉄則を意識して、相手を思いやった話し方を心がけてみましょう。

 

ビジネス用語にふさわしい接続詞

 

人前で話をするとき、普段話している口調を、そのままスピーチで使うと、格が下がったものに聞こえてしまいます。公式の場で話をするときには、かしこまった接続詞を使うだけで、その場にふさわしい話し方になるものです。

下記の表は、ビジネス用語にふさわしい接続詞と、口語体の口調で使われる接続詞をまとめました。

人前で話す際には、その場にふさわしい接続詞を使いこなせるようにしたいですね。

これらを使いこなすだけで、聴き手にとって伝わる話し方ができるようになりますよ。
ぜひ、心がけてみてくださいね。