日付:2025年10月10日
◼️感情を言葉にして伝えよう
「感情を出すのはよくない」「波風を立てたくない」と思い込みすぎて、
大切なことまで伝えられなくなっていませんか?
まわりに影響や迷惑が及んでいる場合には、
状況を改善するために感情を言葉にして伝えることが
必要になるケースもあります。
最近では、職場で感情をあまり表に出さない上司も少なくありません。
でも、あえて気持ちを自己開示することで、
問題の深刻さがよりリアルに伝わることがあります。
たとえば、
「いまの状況に不安を感じている」
「この仕事を任せていいかどうか、正直迷っている」
「このままでは本当に困ってしまう」
といったように、感情を含めて率直に伝えることが大切です。
感情を言葉にしなければ、
相手には本当の意図や温度感が伝わりません。
リーダーが自分の不安や懸念をチームと共有しておくことで、メンバーも
「困っていると言われた部分は、丁寧に進めよう」
「この作業を先に進めておけば、不安が少しでも解消されるかもしれない」
と自ら配慮し、チーム全体の動きがよりスムーズになるのです。
◼️感情をぶつけずに伝える
ネガティブな気持ちを伝えるのは、
あくまで仕事を進めるための手段のひとつです。
感情的に自分の愚痴や文句を言うこととはまったく違います。
✕「本当に心配かけないでほしいんだよね」
✕「このままで大丈夫なの? あなたのせいで、不安になるんだよ!」
✕「これを繰り返されると、まわりの人も本当に困るんだよね。わかる?」
このように、感情をぶつけるのは避けましょう。
もし、相手の行動に改善が見られない場合は、事実だけでなく、
まわりがどんな気持ちになるのかも伝えてみてください。
たとえば、
「情報共有されないことが度重なると、心配になるメンバーもいるよ」
「これをされると、どうフォローしていいかメンバーが困惑するよ」
「とても悲しい思いをした人もいるよ」
「これは、一緒に働いているメンバーにとってはとても不安につながることなんだよ」
「一生懸命がんばってきたことが無駄になったと感じ、がっかりしたメンバーたちの
気持ちもわかってほしい」
こうした伝え方なら、感情を押しつけることなく、
相手に気づきをうながすフィードバックになります。
感情を正しく伝えることが、信頼を深める第一歩です。
お互いの気持ちを理解し合い、
思いやりを持って行動を選べるように、
ネガティブな感情も上手に伝えていきたいものですね。

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