日付:2025年08月10日
◼️ポジティブな伝え方を知ろう
「フィードバックを素直に受けとめてもらえない」
「改善点を伝えたらハラスメントにつながってしまった…」
こんな経験をしたことはありませんか?
せっかく相手を想ってフィードバックをしても、
残念な結果になってしまっては逆効果です。
ポジティブに受け取ってもらうには、伝え方のポイントがあります。
前回のコラムでは、大きなポイント7つのうち、2つめまでお伝えしました。
今回は、5つめまでの3点をご紹介します。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。

3 プロセスも評価する
3つめのポイントは、結果だけでなくその過程にも目を向けることです。
成果を上げたときや目標を達成したときに、
「よくやった、ありがとう」
と言うだけがフィードバックではありません。
たとえ100%の結果が出せなくても、
そこまでの過程・プロセスにも目を向けて、しっかりと伝えましょう。
結果だけに注目していると、メンバーに
「望む結果を出さなければ認めてもらえないチーム・組織だ」
と受け取られ、組織自体が殺伐としてしまいかねません。
たとえ80%の成果であっても、
それまでの努力をフィードバックすることで、
「ここまでのことをきちんと見てくれていたんだ。よし、次はがんばろう」
というモチベーションにつながります。
✕上司
「結果が出ていないね。それではダメだよ」
◎上司
「今回100%の結果は出なかったけれど、
◯◯については工夫しながら取り組んでくれたのがよくわかった。
次につながる取り組みや経験ができたのではないかと思っているよ」
部下に対して、過程に目を向けたフィードバックすることで、
「全体を見守ってくれている」と感じてもらうことができます。
それにより、上司への信頼感が増し、
仕事のモチベーションが上がることもあるのです。
フィードバックを活用して、
取り組みそのものやがんばっているプロセス自体についても、
認め合う環境をつくっていきませんか。

4 他人ではなく、その人自身の過去と現在を比較する
4つめのポイントは、他人と比較しないことです。
「以前はできなかったことが、いまはできるようになっているね」
というように、その人自身の過去と現在を比較して伝えましょう。
ネガティブなことについても、
「以前はこうだったよね。現状はこうなっているけど、どうしたのかな?」
と、本人の状態を比較して伝えることが大切なポイントです。
とくに最近では、人と比較をされると
モチベーションが上がらないという人が増えています。
フィードバックの改善点よりも、
自分の劣っているところを指摘された印象が
強く残ってしまうからかもしれません。
✕上司
「Yさんと比べて、あなたはこれができていない。結果を出せていない」
部下
「そんなふうに人と比べられても、Yさんとわたしは違います!」
また、たとえよい点を伝えられても、
誰かと比べられると嬉しくないと感じる人も増えています。
マウンティングしたい一部の人は喜ぶかもしれませんが、
比較するほめ方では、まわりを見下している印象を与えることもあります。
ポジティブな内容でもネガティブな内容でも、
他人と比較するのではなく、
過去の本人と比べたときの変化に目を向けることが大切です。

5 感情的に伝えると逆効果になる
フィードバックのポイント5つめは、感情的にならないことです。
上司がネガティブなフィードバックをしたくなるのは、
自分やチームの「こうあるべき」が損なわれているときです。
アンガーマネジメントでは、
怒りは自分の「べき」が破られたときに抱く感情だと伝えています。
人は、自分の理想や願望、期待を象徴する「べき」が破られ、
イラッとしたタイミングで、
ネガティブなフィードバックをしたくなる傾向があるのです。
そのため、本来は改善をうながすはずのフィードバックが、
「本来は、こうすべきだ」
「普通は、こうあるべきだ」
と相手をやり込めたり、論破したりして終わってしまうケースも少なくありません。
実際にパワハラ問題の相談を受ける企業の事例のなかには、
部下が改善すべきことを感情的に指導されたことに過剰反応し、
パワハラを受けたと主張するケースもあります。
このポイントはとても重要ですから、
コラムでもご紹介する具体的なケースを元に、
対処方法を確認していきましょう。
せっかく相手を思って伝えるフィードバックが
ハラスメントにつながらないためにも、
相手が受け取りやすい伝え方を心がけていきたいものですね。

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