日付:2025年08月1日
◼️効果的な伝え方を認識していますか?
「相手に指摘するとき、つい感情的になってしまう」
「自分の考えを押しつけていると思われてしまうことがある」
こういった経験がある人もいるのではないでしょうか。
フィードバック時に押さえておきたいポイントは、大きく7つあります。
まずは、事例を含めてはじめの2つをご紹介しますので、
心当たりはないか照らし合わせてみてくださいね。
有効的なフィードバックをするうえで、
欠かせないポイントをチェックしていきましょう。

1 リクエストとして伝えよう
ひとつめのポイントは、ネガティブなフィードバックをする場合、
禁止形の言葉を使わないことです。
「これはダメです」
「◯◯しないでください」
といった言い方だけでは、多くの人が
「何がダメなのかは理解したけれど、具体的にどうしたらいいかわからない」
と感じてしまうことがあります。
ですから、「次からはこうしてほしい」
とリクエストする形で伝えたほうが、
相手に受け入れられやすくなり、
次のステップへのハードルが下がるのです。
具体的に伝えることで、「どのようにしたらいいのかな?」
と悩む時間を減らし、スムーズに改善に向かうでしょう。
×禁止形の言葉
「◯◯しないでください」
◎リクエスト
「◯◯してほしい」
誰に対しても、改善してほしいことがある場合は、
リクエストとして伝えることがおすすめです。

2 伝えるときは事実と主観を切り分ける
2つめのポイントは、事実と主観を分けて伝えることです。
フィードバックをする際、まずあなたの主観から伝えてしまうと、
「自分の意見を押しつけられた。勝手に決めつけられた」
と感じられ、不要なトラブルを招く可能性があります。
まずは、相手も認識できる事実を共有したうえで
伝えることが重要です。
▶ケース①新人社員の指導について
×上司
「Eさんが新入社員を指導している様子を見て、少し心配になりました。
感情的になって、やり込めてはダメだよ。あれでは相手が萎縮してしまう」
→もし本人が「感情的になっていないし、やり込めてもいない」と思っていたら、
「一方的に決めつけないでほしい」と思われてしまいます。
◎上司
「新入社員の指導についてお願いしたいことがあるんだ。新人社員には、
まだできないことがあると思う。でも、それに対して『なぜできないの?』
『なぜ言った通りにやらないの?』とEさんが言っていたことで、
新入社員が萎縮しているように見えたよ」
「『なぜ?』と何度も問い詰めると、相手が追い詰められているように感じることもある。
そのため、『今後どうしたらいいと思う?』と先のことを考えられるように
指導してもらえないだろうか」
▶ケース②最近ミスの多い社員に対して
×上司
「最近、ミスが続いて集中力が欠けているように見える。やる気がないのではないか?」
→もし本人にその状態の認識がなければ、「ミスばかりではなく、できているときもあるし、
集中力が欠けているとは思っていない。決めつけや思い込みで判断された」と感じてしまい、
改善しようという気持ちにならなくなります。
相手と事実を共有し、
お互いの認識を一致させることが大切なポイントです。
主観については、「わたしはこう感じた」「こう見える」
といった形で伝えるようにしましょう。
◎上司
「この1ヵ月で、些細なミスが3回続いているね。時々、パソコンの画面を見ながら作業が
止まっていることもあるので、集中力が欠けているようにも見えるんだけれど、
何か心配事でもあるの?」
自分の主観だけで話を進めてしまうと、
相手は決めつけられたと感じてしまい、
素直に改善しようとする気持ちが失われます。
より効果的な改善をうながすには、事実と主観を分けて伝え、
相手に主観的な印象を与えないでフィードバックが必要です。
伝え方次第で、相手の成長を大きくサポートすることができます。
フィードバックを通じて、
よりよい改善につなげていきたいものですね。






