日付:2025年12月10日
◼️抽象的な表現を避け、意図が伝わる言葉を選ぶ
「伝えているはずなのに、相手の行動が変わらない…」
そんなもどかしさを感じたことはありませんか?
相手の行動を改善してもらうために
ネガティブフィードバックを行う場面では、
「何を」「どのように」直すべきなのかが曖昧なままだと、
ただのダメ出しと受け取られてしまうことがあります。
誤解が生まれないよう、
できるだけ理由・目的・改善策を具体的に示しながら
伝えることが欠かせません。
たとえば次のような伝え方です。
× 上司
「このレポートだと顧客は納得しないし、わかりにくいよ」
○ 上司
「提案の根拠になる数字が入っていないので、
説得力が弱くなってしまうと思うんだ。
数字を入れてもう一度まとめてもらえるかな」
× 上司
「予算が達成できないなら全力でがんばれ」
○ 上司
「予算を達成するために、
まずは週10件のアポイント確保から始めてみようか」
このように、行動につながる具体性があると、
認識のズレも防ぎやすくなります。
「なぜ必要なのか」「どう変えればいいのか」が明確になるほど、
相手も動きやすくなるでしょう。
フィードバックが曖昧なままだと、
双方で同じ理解を持つことが難しくなり、
期待する行動にもつながりにくくなってしまいます。
こちらの意図と相手の受け取り方がずれてしまうと、
「このまま進めても大丈夫だろうか」
と不安を抱かせることにもなりかねません。
とくに、抽象的な表現は人によって受け取り方が大きく違うため、
なるべく避けたいところです。
・抽象的な表現の例
「ちゃんと」「しっかり」「丁寧に」「主体的に」「一生懸命」
・NG例
「ちゃんと考えろ」
「ダラダラしないで」
・OK例
「MECEで分けて検討してみて」
「作業時間を区切って集中して進めてみて」

◼️ポジティブフィードバックも「何がよかったのか」を明確に伝える
ポジティブフィードバックをするときも、
抽象的なほめ方だと相手に伝わらず、
かえって不信感を生むことがあります。
「なんとなくほめているように聞こえる」
「結局、何を評価されたのかわからない」
と受け取られると、
「ちゃんと見てくれているのだろうか…」
と逆効果になってしまうことさえあるのです。
実際にあった例では、
20代後半の女性社員が50代の上司に挨拶をした際、
「Nさん、なんかいいねぇ」
と声をかけられ、何を指しているのかわからず
戸惑ったという話があります。
上司は研修で「部下をほめるように」と学び、
実践しようとしていたのですが、
理由が伝わらなかったため、本人は
「とってつけたようで、かえって気持ち悪い」
と感じてしまったそうです。
こうした状況を避けるには、
具体的にどの部分がよかったのかを伝えることが大切です。
上司
「この前頼んだ資料、とても見やすく整理されていて助かったよ。
会議でもわかりやすいと評判だった。ありがとう」
上司
「とくにグラフがひと目で読み取れるよう工夫されていて、
議論が進めやすかったよ」
部下
「グラフの見せ方や数字の入れ方で、
わかりやすさが変わるということですね。
今後も意識してみます」
このように伝えると、評価されたポイントが明確になり、
部下も同じ行動を繰り返しやすくなります。
小さなな工夫を積み重ねて、
よりよい関係づくりにつなげていきましょう。

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