日付:2021年11月1日
■過干渉も放任も弊害を生む
新人教育や部下、後輩の育成に頭を抱えている人は多いものです。
リモートワークが増え、コミュニケーションのとり方、距離感がいままでとは大きく異なり、どのように部下に接していいのか戸惑っているとご相談いただく機会も増えました。
部下を育成するときや、子育てをするとき、「どこまで踏み込んでいいのだろう…」と迷ってしまうことはよくあることです。
たとえば、干渉しすぎてアドバイスをしすぎてしまうと、自分で考える力がつかないため、いつも指示を待つだけの受け身になり、依存的な関係を生むことになります。
結果的には、その人の自立を妨げてしまうことになったり、自分ができないことを上司のせいにするといった、人間関係のトラブルになりかねません。
とはいうものの、主体性、自主性が大切だからといって、はじめからすべてをひとりでやらせようとすると、相手は「突き放された…」「放っておかれた…」と受け取ってしまうこともあります。
そうして結局は、距離感を掴みかねてしまい、どう関わるのがいいのかわからなくなってしまうのです。
■放置することと見守ることは違う
大切なのは、見守るという姿勢です。
放置することと見守ることは大きく異なります。
放置することは、無関心と似ています。無関心は、相手が本当に困っているときにも手を差しのべません。
それに対して見守るということは、相手が自分で判断し、行動できるということを信じています。
ただし、万が一自分ひとりではどうにもならないことがあったときや、助けがほしいときにはサポートします。
望ましい関わり方は、
・相手がすでに経験していること、判断できるだろうと思うことには、あえて手を出さないこと
・相手が未経験の部分には、フォローを入れるという姿勢でいること
相手に何かをまかせるときには、
「『これはどうしたらいいんだろう?』と迷うときには、相談してね」とひと言伝えておきましょう。