日付:2021年12月10日
■ため込んだイライラは適度に発散する
「あのとき怒っておけばよかった…」
と、あとから後悔することはありませんか?
こういった思い出し怒りは、理性的な人や、怒り慣れていない人に多い傾向があります。
たとえば、職場で波風を立てないようにと、怒りをこらえてばかりいませんか?
そうしていると、かえってイライラして、怒りをため込みやすくなってしまう可能性があります。
そもそも怒りには、「矛先を固定できない」という性質があります。
これは、怒りを抱いた相手にではなく、まったく関係のない、ぶつけやすい相手に対してイライラを発散してしまうということです。
たとえば、家に帰って、一緒に住んでいる家族やパートナーに、八つ当たりのように感情的に怒りをぶつけてしまったりするのです。
一方、ぶつけられた人は、なぜ怒られなければならないのかがわからないため、それが原因で揉めてしまうこともあるでしょう。
アンガーマネジメントとは、「怒りで後悔しないこと」を目指すためのものです。
怒ってはいけないということではありません。
「あんな怒り方をしなければよかった」
「あのとき怒っておけばよかった」
という後悔をしなくなることを目指しています。
そのためには、怒る必要があると判断したときには、適切な怒り方をすることが重要です。
■「アンガーログ」で自分のイライラを言語化する
では、まずはじめに、自分にとって怒る必要のあることと、怒る必要のないことの線引きをしましょう。
そして、怒る必要があると判断したら、
「これは◯◯してほしい」
「◯◯してほしかった」
というリクエストとして、相手に伝える練習をしていきます。
同時に、
「◯◯されて困った…」
「◯◯で不安を感じた…」
という気持ちを伝える練習もおこなってみましょう。
そこで取り入れてほしいのが、怒りを感じたりイラッとしたことなど、その都度ノートやスマートフォンに記録する「アンガーログ」という方法です。
「この自分の怒りを相手に伝えるなら、なんて言う?」
と考えてみてください。
そうして、できるだけ具体的に伝えたかった内容を言語化しましょう。
この「アンガーログ」を習慣化することで、いざというときにもスムーズに伝えられるようになるのです。
これができるようになると、仕事中に怒りを感じたときも、無理に感情を抑えたり、こらえたりすることなく、その場で適切な言葉で伝えられるのが望ましいですね。
頭の中だけで考えていると、つい悶々としてしまいます。
書き出すことで整理されるので、
「本当はどうしたかったのか」
と考え、ひと呼吸おくことが、このタイプの人には必要なのかもしれません。