日付:2023年06月20日
■攻撃的な人の話はいったん受けとめよう
攻撃的な人と対話をするとき、イラッとしたことはありませんか?
攻撃的なものの言い方をする人には、「自分の言いたいことを認めてほしい」という強い承認欲求が見られます。
こういったタイプの人と話すときには、2023年1月1日のコラムでもお伝えしたように、相手が言ったことを一度受けとめるようにしましょう。
◯「そう感じたんですね」
◯「そうか、そんなふうに思ったんですね」
という言葉で伝えていきます。
「そちらがやるべきですよね!」
と言われたら、
◯「わたしの役割だと思われていたのですね」
と、一度は受けとめる反応をすることが大切です。
もしも、
×「それは違います!」
と、こちらが戦闘モードに入ってしまうと、相手も
「いいから、黙れ!」
と激昂して最悪な雰囲気になってしまうことも…。
◯「◯◯と思われたのですね」
◯「◯◯ということを言いたいのですね」
とワンクッションを置いて伝えるように心がけましょう。
そのあとに、
◯「詳しく教えてください」
◯「背景を聞いてもいいですか?」
と相手の意図を聞き出します。
そして、言いくるめられないように
◯「◯◯は同意できますが、□□については、わたしは△△だと思います」
と、同意や理解した点と主張したい点を分けて話すことがポイントです。
■どんな人とも戦わない
相手がどのようなタイプであっても、「戦う」というスタンスをとらないようにしましょう。
相手が威圧的に出てくると、こちら側もムキになってしまうことがあるかもしれません。
でも、ここはぐっとこらえたいところです。
こちらが戦闘態勢になってしまうと、相手も言い負かそうとしたり、論破しようとしたりするので、お互いに戦わないスタンスをとったほうがいいのです。
少しでも心のなかで、「はぁ?」と思っていると、その気持ちが表情や言葉に出てしまうこともあります。
そうすると、相手から
「そんな態度をとるなんて、失礼じゃないか!」
と突っ込まれてしまう可能性もあるので気をつけましょう。
また、「ですが…」
と否定的な言葉を使ったことで、
「いいから、聞けよ!」
と言い負かされてしまう場合も多く、あとで悶々とすることになったり、怒りがわいてきたりしたというケースもよく耳にします。
こういったことを避けるためにも、自分も相手も戦闘態勢にならない注意が必要なのです。
■相手が困るような攻撃をしてくる人の心理
攻撃的な人のなかには、相手が困るような振る舞いをする「受身的攻撃」タイプがいます。
2023年10月10日のコラムで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
受身的攻撃をする人は、一見「攻撃的」に見えませんが、基本的に「人のせいにする」という特徴があります。
何か不満があって会社を辞めるときも、本当は自分に何らかの問題があって辞めるのに、それを認めず人のせいにするのです。
それだけでなく、
「あなたが原因だよ」
「あなたがわたしにちゃんと教えてくれなかったから…」
とにおわせて辞めるという、一種の攻撃をする人も少なくありません。
辞めることで、その人が行うはずだった仕事をほかの人が担当しなければいけなくなることも、当然出てきます。
それでも、受身的攻撃をする人は、迷惑をかけてしまうことを自分のせいだと思わせないために、
「わたしが辞めるのは自分の都合ではなくて、あなたもいけないんですよ」
と感じさせようとする目的もあるのです。
こういったことを、まわりの人たちが一つひとつ真面目に受けとめていたら、大きな負担になってしまいます。
受身的攻撃をする人が辞める場合は、たとえ迷惑のかかることがあっても…
①「わかりました」と一度受けとめる
②相手の主張が事実と違うところに対しては、「それは勘違いだよ」と伝える
この2点に気をつけたら、それ以降は相手と議論をするよりも、辞めても支障が出ないように粛々と業務に取り組み、まわりの人たちとチームワークを強化するほうが得策です。
■わざと困らせるような振る舞いに、惑わされないようにしよう
受身的攻撃をする人への対応は厄介ですが、もし攻撃されたとしても、チームを建設的な場にしていきたいものですよね。
「どうしてここまでのことをされなければいけないのだろう?」
「なぜこんなタイミングで、こんなことをするのだろう?」
と腹立たしい気持ちをいつまでも抱えていると、こちらがストレスを感じてしまいます。
そもそも、相手の目的は迷惑をかけることです。
まわりを煩わせることで、しめしめと思っています。
ですから、心がけたいのは、相手の術にはまらないこと。
「あなたが言っているこのことは、事実とは違う」
と、相手に訂正をしたうえで、
「大丈夫。わたしたちに何の影響もない」
「この人を抜きにして、こちらは淡々とこの先のことを考えた計画を立てよう」
と気持ちを切り替えて進めてください。
こうとらえることで、ほかの人で穴を埋められるぐらいのパフォーマンスが発揮されたという実例もあります。
結果的に、いい方向に向かい、
「いま残っているメンバーだけのチームになってよかった!」
という流れになることも多いのです。
攻撃的な人と関わるときにも惑わされることなく、チームで発展していけるといいですね。