日付:2023年05月10日
■攻撃的な人には、要点を短く繰り返し伝えよう
攻撃的な人と関わらなければいけなくて困ってしまった…という経験はありませんか?
攻撃的な人にどう対応すればいいのかという相談は、世代を問わず数多く寄せられます。
ポイントは、短い文章で、核となるメッセージを繰り返し伝えていくことです。
困ったときに、どうやってお互いの主張や立場を大切にしながら伝え合えばいいのか、事例を紹介しながら解説しましょう。
たとえば、
「◯◯で、□□なので、それで△△で…」
とこちらの前置きや文章が長くなると、
「だから何?」
と遮られたり、イラッとした反応を返されたりする可能性があります。
こちらの意見を適切に伝えるには、
「◯◯に関しては、△△のように思っています」
「◯◯の理由で、申し訳ないのですが、お引き受けすることは難しいです」
このぐらい短い文章で、伝えたいことを言い切りましょう。
それに対して、相手がまた何か主張して論破しようとするのであれば、
「申し訳ないのですが、これは難しいのです」
と繰り返し伝えていくのが得策です。
「強く攻撃してもこの人はぶれないな。これ以上強く言っても変わらない…」
と相手に思ってもらうことをゴールにしましょう。
■態度にも気をつけることで突っ込まれる隙を減らす
攻撃的な人は、相手の文章が少し長くなると、突っ込みを入れがちです。
ですから、先ほど解説したように、一番言いたいことだけに的を絞って、短く、繰り返し何度も伝えたほうがいいでしょう。
たじろいだり、おどおどして言い留まったりすると、攻撃的な人からは余計に突っ込まれやすくなるため、態度にも気をつけることがポイントです。
毅然とした態度ではっきりと意思表示をしましょう。
「わたしは、◯◯については、△△のように考えています」
「これは、ぜひ進めたい案件です」
「まずは、わたしの意見を見直してほしいということです」
「現場にいるわたしの意見としては、○◯のようにしたいのです」
「わたしが今回お伝えしたいことは、まずはやってみたいということです」
このように、短い言葉で端的に伝える練習をしておくことをおすすめします。
■受け入れてもらえないときは、引き際を見極めよう
攻撃的な人の場合、こちらの話を途中で遮ってくるケースも考えられます。
相手が話をしていても、かまわず自分の持論だけをかぶせてくることもあるかもしれません。
そのときは、落ち着いて、相手に引っ張られないように心がけ、
「まずは、最後までわたしの話を聞いてください」
とお願いしましょう。
また、感情的に責めてくる人もいます。
たとえば、何かお願い事をしたときに、
「こっちは忙しいんだから、無理に決まっているじゃないか! なんでこちらの都合を考えないんだ!」
と威圧的な言い方をされた場合は、責める言葉に反応してはいけません。
「そうですよね、たしかにいまは忙しいですよね」
といったん受け入れてから、
「どうしたらできるかについて、考えてみませんか?」
と冷静に解決する方向に話を持っていくといいでしょう。
相手との関係性にもよりますが、これ以上は無理だと思ったときには、自分で引き際を見極めることも大切です。
もし、思う通りの反応がなかったとしても、
「わたしが、◯◯だと思っていることは相手に伝えた」
というゴール設定を事前にしておくことで、自分のタイミングで「引く」選択もできます。
どうしても行動してもらわなければいけないことについては、
「どうしたらお引き受けいただけるのかを、一緒に考えたいのです」
といったように、もうひと押しする必要があるでしょう。
相手の威圧的な態度に押されてしまっていては、仕事の場合は成り立ちませんし、精神的にも健康な状態とはいえません。
まずは、こちらは落ち着いて、お互いの立場を大切にしたうえで、自分の意見を伝えられるようにアサーティブな対応ができるといいですね。