日付:2022年02月10日
■からまった怒りはほどいていこう
仕事で部下が何度も失敗を繰り返し、その後始末でさんざん迷惑をかけられた、と思っている矢先に、再び同じようなミスをされた…。
そんなとき、怒りで声を荒げてしまいそうになったことはありませんか?
その部下がした、以前のミスが芋づる式によみがえってくる…。
自分にかかった負担を思い出し、さらに怒りが増す…。
そういったことが続くと、だんだん感情がコントロールできなくなってしまうこともあるでしょう。
■俯瞰して考える
過去に怒りを感じた出来事と同じようなことがあると、過去の怒りの記憶まで蘇って二重に腹が立ってしまうことがあります。
しかも相手にその自覚がなければ、余計にイライラがつのるもの。
これはいろいろな怒りがからまっているから起こることです。たとえば、
・何度注意しても確認不足から同じ失敗を繰り返す
・こちらがフォローしたことについて、お礼を言わない
・どれだけまわりに迷惑をかけているかを理解していない
こんなときは、何に対してとくに怒りを強く感じているのか、俯瞰して考えてみましょう。
そして、自分の感じている怒りのなかで、相手にもっとも伝えたいことは何か、言ってもどうにもならないことは何か、線引きをしてみましょう。
■伝えたいことは、お願いする
「フォローしてもらうのが当たり前」と思っているタイプの人には、まず、「まわりがどれだけフォローしているのか」ということを、わかってもらう必要があります。
あなたが上司の場合、
「自分が責任を持ってやらなければ」
と抱え込んで、怒りをためてしまうケースもあるでしょう。
そうならないためには、自分自身の気持ちを相手に伝えることが、とても大切なのです。
具体的には、次の2つを意識するといいですね。
①「今後一緒に仕事をするにあたり、お願いしたいこと」として伝える
・「ミスをしないように〜してほしい」
とどう取り組めばいいかまで伝える。
その際、
「ミスをするとチームや取引先にどんな影響があるのか」
「自分や誰かがそのフォローをしていて、それがどの程度の負担になっているのか」
といったことも率直に話す
②「Iメッセージ」で気持ちを伝える
◯ 「わたしもあなたのフォローにまわったことで、自分の仕事が手につかないときがあって、大変だったんだよ」
と、「わたし」を主語にしたIメッセージで感情的にならないように伝える
☓「あなたは、わたしたちがどれだけ大変かわかっていないよね」
と責めるように伝えるのはNGです。
もし改善が見られない場合、少し時間を空けてから、伝えたことに対して
「どう受けとめたか聞かせてもらえないかな?」
と声をかけましょう。
それでも改善が見られず、本人も自覚がないようであれば、同じチームの先輩や上司に相談するか、チームで問題を共有し、どう解決するかを検討することが大切です。