-COLUMN-

人の品格は食べ方に出る 食事の席こそ気配りが大切な理由

日付:2021年03月16日

■食事の席で品性がわかる

 

昨今のコロナの影響で、食事会の回数が極端に減りました。
とはいえ、食事の席はコミュニケーションを取る上で大切な場ですよね。
では、その食事の席で、あなたは何を意識していますか?

 

食事の場面では、その人の品性が垣間見えます。

日頃からきれいな食べ方をしている方、食事中も周囲への気配りを欠かさない方に対しては、多くの人が品格と知性を感じるものです。

「食べる」という行為は、誰もが日々行う「人間として当然の生命活動」ですが、だからこそそのシンプルな行為には、家庭でのしつけの様子や、日々の生活への向き合い方があらわれやすいのです。

 

食べ物を口に入れたまま話をする人、かき込むようにガツガツ食べる人、クチャクチャ音を立ててものを食べる人は、周囲に不快感を与えてしまいます。

わたしが若い頃、年上の女性から「お付き合いするときには、まず一緒に食事をしたほうがいい。違和感がないか、生理的に嫌な感じがしないかどうか確認してからにしたほうがいい」とアドバイスされたことがありました。いろいろな方と食事の席をご一緒するたびにその言葉を思い出し、いかにそれが真実かということを、日々実感しています。

 

■食べるペースを合わせることもマナーのひとつ

 

食事のこまごまとしたマナーはもちろんのこと、わたしが一番気をつけているのは、ご一緒した人たちと食べるペースを合わせることです。たとえば、コース料理を食べる席で、人によってペースが違うとお店の人もお料理を出すタイミング、下げるタイミングがわかりにくく、大変ですよね。

 

また、夜の会食の席では、相手の方のグラスが空になっていないか、さりげなく気配りができるとスマートです。グラスが空きそうな場合「次は何を飲まれますか?」とひと言声をかけてみます。

 

食事をしながらワイワイ複数人で会話をしているときには、場にいる全員が話題に入れているか適度に確認しながら、みんなが話をできるように話題を振れるといいですね。

参加している方全員が楽しめるほうが場も盛り上がり、「この人とまた会いたい」「また話がしたい」と思ってもらえるのではないでしょうか。

 

 

■お店の人に接する態度は見られている

 

お店の人と接する態度、意外に見られているということをご存知でしょうか。

あなたももしかすると同席している方のお店の人とのやりとりを見て、その人の人格を判断しているかもしれませんね。

 

お店のスタッフに横柄な振る舞いや、失礼な態度をとる人は、上司に媚を売るのに対し、部下には嫌味を言う人と同じような印象を与えてしまうものです。また、お店の方を怒鳴りつけるような人は論外です。

 

クレームは言い方に気をつけて、丁寧な言葉遣いで、「リクエスト」しましょう。

「ずっと待っているのに、まだ料理出てこないんですけど!」「どうなっているんですか!」とお店のスタッフを責めるのではなく、「頼んだ料理がまだきていないので確認していただけますか?」「◯◯を頼んだのですが、オーダーは通っていましたか?」というような、スマートな言い方をしたほうがいいですね。

 

■食事の席では「品よくスマートに」

 

誰に対しても丁寧に接している人ということがわかると、安心感と信頼感が湧きますよね。

食事の席では、自分がどの立場で参加しているのか気にするようにしましょう。

たとえば、目上の人が多い席で、自分の好きなものばかりを頼んだりするのは避けたほうがいいですね。静かに評判を落とすことになってしまいます。

TPOはもちろんのこと、場をわきまえたうえで参加すること。そうやって気遣い、心遣いができる人だとわかってもらえれば、大切な会食に安心して声をかけてくれることでしょう。

 

また、複数人での懇親会の場での、最初の乾杯のドリンクや、お料理を残すときのマナーも、人は意外と見ているものです。最初の一杯目のドリンクはまわりに合わせて同じものにしたり、すばやく出てくるソフトドリンクを頼んだり、残したものはお皿の脇に寄せておくなど、ちょっとした心遣いは大切です。

 

ごちそうになる可能性があるとわかっている場合は、相手に気を遣わせない程度の小さめのお菓子など、手土産を持参するのもいいですね。

食事の席は、その人の品格が問われる大切な場所。

直接お会いする機会が減っているいまだからこそ、品よくスマートに、気持ちのいい時間を共有したいものですね。