日付:2021年06月1日
■プレゼンテーションでは、はじめに全体像を示す
プレゼンテーションが苦手という方は少なくありません。
わたしのまわりからも、「どうすればプレゼンがうまくなれますか?」という声をよく耳にします。
わたしがプレゼンのときに意識して行っているのは、冒頭で全体像を示すことです。
たとえば、
「本日は、問題解決に向けたクレーム対応についてお話しします(テーマについて)。まず、本日の話の流れについて、ご説明します。最初に、クレームに対しての考え方、2番めにクレーム対応の基本ステップとポイントについて、3番めは、クレームを言うお客さまの心理、4番めに事例紹介、最後に、同じクレームを繰り返さないためのポイント。以上、この流れで、話を進めてまいります」
このように冒頭で、どんなテーマについて、どんな順番で話すのかを伝えておくこと。
そうすると、聴き手は「目的」と「流れ」が把握できて、頭の中で整理ができます。内容の理解もしやすくなりますね。
全体像を示すためにおすすめなのが、資料やスライドで流れの図を1枚つくり、それを見せて解説するという手法です。視覚的にも目にとまり、よりわかりやすくなります。
突然内容に入るよりも、聴き手の聴く姿勢ができるため、プレゼンをする側にとっても話がしやすくなるはずです。ぜひ取り入れてみてください。
■締めのキーメッセージが聴き手の心に残る
冒頭はもちろん大切ですが、プレゼンやスピーチで話を締めるとき、どうやってまとめたらいいのか毎回悩んでいるという方も多いのではないでしょうか。
この最後の言葉こそ、聴き手の心に残すことができるキーメッセージなのです。
20字程度で言いたかった結論の言葉を伝えると、重要なポイントを聴き手の心に残すことができます。
ひと言で簡潔にまとめたほうが、記憶にとどまりやすくなるので、結論の言葉は、事前に考えておきましょう。
たとえば、「時間になりましたので、終わります」と、そっけなく終わってしまうのは、とてももったいない終わり方と言えるでしょう。
ですから、終わりの言葉には、次のようにまとめの言葉を用意しておくことをおすすめします。
「つまり、わたしがお伝えしたかったことは、コミュニケーションの主導権は、聴き手が握るということです。ぜひ、聴く力を磨きましょう。ご静聴いただき、ありがとうございました」
「最後のまとめとして、いま一度お伝えしたいことは、『自分の感情の責任は、自分でとる』ということです」
「仕事の見える化が生産性のアップにつながります」
このように、締めのキーメッセージは、簡潔に要点をまとめたいですね。
■締めのお辞儀は、「ゆっくり、丁寧に」を心がける
プレゼン研修で数多くの人のプレゼンを見ていると、とても残念な挨拶やお辞儀で終わっている人を見かけます。
締めの挨拶をはっきりと言わない人、「ありがとうございます」と言いながら、お辞儀もせず逃げるように撤収してしまう人もいました。
プレゼンだけでなく、スピーチや研修といった、人前で話すときに大切なのはどう締めるか。
なぜ終わりが肝心かというと、終盤の状況が、人の印象に残ってしまうからです。
せっかく内容がよくても、最後にバタバタしていると、慌ただしい印象を与えてしまう可能性もありますよね。
締めの挨拶は、余韻をもたせるように、「ゆっくり、丁寧に」を心がけましょう。
また、最後のお辞儀の仕方も見られていますよ。言葉を言い終えてから、ゆっくりとお辞儀をしましょう。
ポイントは、挨拶の言葉とお辞儀を一緒にしないこと。一緒にしてしまうと、慌ただしい動作になってしまうので、分けて行います。
これを意識するだけで、堂々とした優雅なプレゼンになります。
内容はもちろんのこと、はじめ方と終わり方を意識して、いいプレゼンの場にしてくださいね。