日付:2022年07月20日
■自分への「こうあるべき」をゆるめよう
自分ではがんばっているのに、ついまわりの人と比べてはイライラして、「まだまだできていない」と思ってしまうことはありませんか?
自分にイライラする人は、自分に対しての期待値が高いと言われています。
「自分はここまでできるべき」
「ほかの人がしていることは、自分も取り組むべきだ」
と思ってしまうのです。
ほかの人と比べる場合も、あるひとりと比べるのではなく、さまざまな人と比べてしまいがちです。
完璧なことを求めすぎると、結果的に自らを追い詰めて自己嫌悪に陥り、前に進めなくなっていきます。
自分にイライラしやすい人は、親や教育者に、まわりと比較されて育ってきたという背景を持っていることがあります。
「お兄ちゃん、お姉ちゃんはできるのに」
と比べられたり、幼少期に学校の同級生とも比較されてきたことで、「こうあるべき」という発想がクセになってしまうのです。
いつも「◯◯するべき」「こうあるべき」という思考が働いてしまうのは、とても苦しいことでしょう。
■できることに目を向けよう
「他人と比べてできない」といっても、ほかの人の一部分を見ているだけのこと。
まわりからすると「こんなにできている」と見える人であっても、プライベートではできていないところがたくさんあったりします。
どんな人も、決して完全体ではないのです。
もしかしたら、「この人と比べて自分はできない」と感じるのも、ただの思い込みかもしれません。
比べている相手よりできていることが、どこかにあるはずです。
いつもほかの誰かを基準に生きていたら、自分の人生を見失ってしまうことになります。
ですから、人と比べて自分を卑下することはやめませんか?
「ここの部分については、わたしはできている」
「これはまだ完璧にできないけれど、7割ぐらいできていれば『まぁ、いいか』と思うようにしよう」
そうとらえられるものを見つけましょう。
自分ができていることに目を向けていけたら、「こうあるべき」という思い込みも、ゆるんでいくはずです。
■できたことを書き出してみよう
アンガーマネジメントのテクニックで「サクセスログ」というものがあります。
サクセスログとは、些細なことでもいいので、「これはうまくいった」「これができた」という記録をとっていくというものです。
たとえば、
・期限に間に合って提出できた
・頼まれたエクセルやパワーポイントが、きれいにできて「ありがとう」と言ってもらえた
・プライベートでつくった料理がおいしくできた
・朝、いつもより早く起きることができた
このように、小さなことでも、できたことを書いていきます。
これを続けていくと、「できて当たり前」という感覚が少しずつ改善されていくでしょう。
実際に、自分が当たり前だと思っていることも、サクセスログに記録をつけていったことで、
「人と比べて情けないところばかり目についていたけれど、そうではないことに気がついた」
という人も数多くいます。
できているところに目を向けていると、100%できていなくてもいいのではないかと思えてくるのです。
サクセスログは、できたことを1週間に2個程度書きはじめるのをおすすめしています。
もしできなくても、書けなかった自分を情けなく思う必要はありません。
自分に対する「こうあるべき」をゆるめ、いいところに目を向けていきましょう。
きっとあなたにもできていることが見つかるはずです。