日付:2021年11月11日
■カスタマーハラスメントを知る
カスタマーハラスメント(カスハラ)という言葉をご存知ですか?
最近、サービス業、接客業の人から
「お客さまが過剰な欲求や謝罪を求めてきて困っている」
という相談が増えてきています。
これがカスタマーハラスメント(カスハラ)、悪質クレームと呼ばれています。
具体的には
・大声や暴言で何らかの欲求をする
・威厳的な発言、人格否定、セクハラ発言をする
・店舗で長時間にわたって要求を繰り返す
・電話やメール、SNSで何度も繰り返し要求をする
・土下座や謝罪文などの過剰な謝罪を要求する
・従業員が恐怖を感じる行為をする
・営業を妨害する
など。
実際にこのようなことが行われていることで、従業員が疲弊したり、不安や恐怖から大きなストレスを抱く…ということが起きているのです。
カスハラによって感じる怒りの処理や、対処方法などの相談も多くなってきています。
■カスハラは、反撃してこない人に攻撃する
カスハラをしてしまうタイプの人は、日頃から鬱憤がたまっている人です。
絶対反撃をしてこないとわかっている人に対して、「わたしはお客様だ」と権利意識を盾にやり込めようとしたり、八つ当たりをしてきます。
される側はたまったものではないでしょう。
カスハラでは「言いやすい相手に、八つ当たりで怒りをぶつける」という怒りの連鎖が起きています。
また、カスハラを受けるサービス業の人が、自分が抱えたストレスを、同じように別のお店でぶつけてしまうというケースもよく見受けられます。
■日頃からストレスをため込まない
日頃のストレスをサービス業の人や受注業者にぶつけてしまう人もいます。
たとえば、
・取引先に細かく指示を出す
・ミスを相手先のせいにして謝らない
・無理難題を突きつけて、言う通りに対応してもらうことをゲーム感覚で行う
「相手に自分の言うことを聞いてもらった」
ということを勝ち負けにして、楽しんでいるという人までいるといいます。
こういったことをしてしまう人は、普段から
「まわりの人が自分の言うことを聞いてくれない」
といったストレスを抱えている傾向があります。
■なんでもカスハラと判断しない
クレームを言う人が、すべてカスハラにつながるわけではありません。
なんでも「セクハラです」と決めつけてしまうことが問題になっているように、カスハラにも見極めが大切です。
カスハラや悪質クレームと、本来のクレームの違いを、冷静に、客観的に見極める必要があります。
たとえば、少し言い方や語調が荒っぽいだけで「カスハラだ」と判断してしまうと、対応を誤ってしまうかもしれません。
クレーム対応をする人は、
「わたしは、お客様と組織を結ぶ橋渡し役としてここにいるんだ。だから、わたしが直接攻撃を受けているものではない」
という心構えで対応しましょう。